女の勲章

女の勲章(上) (新潮文庫)

女の勲章(上) (新潮文庫)

女の勲章(下) (新潮文庫)

女の勲章(下) (新潮文庫)

久々に本のご紹介。
昨今、すっかり有名になった山崎豊子著の『女の勲章』。昭和40年頃の書かれた新聞連載の作品です。

上巻が面白かったので、翌日下巻を購入しに行った本屋での出来事。
私:「山崎豊子の女一代の下巻ってどこにあります?」
調べてもらうこと数分。
店員さんが
「ちょっと見て頂けます?女一代っていうのは無いんですけど・・・」とPCのモニターを指しながら、困惑気味に言うじゃないですか。
昨日のことなのにタイトルをすっかり忘れていた私(恥)。女一代だなんて、演歌のタイトルみたいな本だわ。


☆あらすじ
ファッション業界を舞台に、野望に燃える男女の愛憎を描いた作品です。

華やかな服飾界の舞台裏にも、壮絶な人間模様が隠されている。
青年実業家・銀四郎の尽きることのない欲望と愛欲には、バイタリティーを感じつつも、最後のしっぺ返しが印象的でした。

☆感想
ちょっと銀四郎の思い通りに行き過ぎて、ストーリーに現実味が無いが、人間のサガがよく描かれていて、あっという間に読み終えられる。ただやはり『大地の子』や『白い巨塔』などと比べると、読み応えが感じられない。大衆小説という感が残る。でも山崎豊子の作品にしては、ということで、作品自体は、今の時代でも充分楽しめる内容です。