2月の読書

華麗なる一族(上) (新潮文庫)

華麗なる一族(上) (新潮文庫)

華麗なる一族(下) (新潮文庫)

華麗なる一族(下) (新潮文庫)

『白い巨頭』で若い世代にも広く浸透した山崎豊子さんの『華麗なる一族』。
昔の作品です。


いつもながら、本当に面白い


舞台は、国家権力が絡みついた金融業界。銀行の合併問題が中心となって、ストーリが展開されていきます。
一般庶民の私は、その舞台裏をなかなか知り得る機会はないですが、この小説の中では、遠くない事実が如実に描かれていると思われました。


今の「三井住友銀行」が「さくら銀行」と「住友銀行」だであり、その前は「三井銀行」と「太陽神戸銀行」であり、さらにそのまた前は「太陽銀行」と「神戸銀行」だったそう。本書はその太陽と神戸の銀行合併を取上げた金融界を舞台にした小説。


この小説のような世界が現実社会でも少なからず繰り広げられたかと思うと、驚愕を覚えると共に興奮しました。
文句なくお薦めです!



陰日向に咲く

陰日向に咲く

お笑いの『劇団ひとり』さんの処女作。


色んな雑誌で絶賛されているので、気になって読んでみました。
オムニバス形式の小説で、全てが最後に1つにつながります。
コメディアンの方らしく、各編では、必ずオチがあり、思いの他楽しめました。


ただし、やはり処女作。展開が一辺倒で、本も終わりに近づくにつれて、オチが読めたりします。
軽く読める本をお探しの方には、お薦めです!